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八十小路


 

*提灯
思い出してみれぱ、昭和も初めのころは、すべてが呑気な、おっとりした感じで、まだまだ古風なものや気分がたくさん残っていたりして、何となくうるおいがあった。地震で手ひどくやられたので、町はすっかり新しく変ったが、日常生活の方は、そう急激に変ってしまうものではなかった。昔ながらのものが消えて行くのには、やはりかなりの時がかかった。その中の一つに提灯がある。大通 りにも街灯は数えるほどしかなかったから、夜はまったく暗かった。だから、どの家にも必ず提灯があった。たいがい、家紋と苗字が入っているぶら提灯と丸い弓張提灯だった。細長い弓張は職人に限られていたようだ。やがて、紋入りの註文がなくなり、
荒物屋に「こんぱんわ」と書いた安物が並び、そして、いつの間にか提灯は姿を消して行った。だが、いまでも、真暗な谷戸の細い道の遠くから、黄色っぼくにじんで、揺れながら浮いて来る提灯をなつかしく思い出す。



鎌倉のなかの明治
その1「段葛」  その2「海岸への道」  その3「別荘」  その4「海のことなど」  その5「人力車 自転車」  その6「松のある風景」
鎌倉のなかの大正
その1「鎌倉劇場」  その2「白切符 青切符」  その3「鎌倉能楽堂」  その4「自動車」  その5「遊覧馬車」   その6「外人客」  その7「海浜博覧会」  その8「海軍さん」  その9「洋食屋」  その10「第二の変わり目」
鎌倉のなかの昭和
その1「提灯」  その2「めいた町」  その3「海から来る春」  その4「暗かったころ」  その5「市民座」  

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