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八十小路


 

*海軍さん
鎌倉には別荘族のほかに、土地のものは「海軍さん」と呼んでいた家がかなりあった。
 いうまでもなく、横須賀へ通勤する海軍の士官の家のことだった。
 この人たちは、あまり世間とかかわりなく住んでいるのだったが、それでも何となく海の外の空気めいた開明さと、ちょっと気取ったような武骨さがうかがえるのが、どことなくこの町に似合うように思えた。
 夏服の眩しいような白さ、冬の短いマントなど、腰の短剣とともに小粋なものだった。そんな気で見るせいか、時たま通る行軍の水兵たちの白いゲートルも洒落て見えた。
 そのうちに土地のものも海軍廠へ勤めるのが、だんだんふえたりして来ると、「海軍さん」も昔からこの町の人だったような気がしたりした。
 そういえば、鎌倉で最初の牛乳屋を創めたのは、海軍の兵曹だったそうだし、町の医者にも海軍の軍医だったのが何人かあった。



鎌倉のなかの明治
その1「段葛」  その2「海岸への道」  その3「別荘」  その4「海のことなど」  その5「人力車 自転車」  その6「松のある風景」
鎌倉のなかの大正
その1「鎌倉劇場」  その2「白切符 青切符」  その3「鎌倉能楽堂」  その4「自動車」  その5「遊覧馬車」   その6「外人客」  その7「海浜博覧会」  その8「海軍さん」  その9「洋食屋」  その10「第二の変わり目」
鎌倉のなかの昭和
その1「提灯」  その2「めいた町」  その3「海から来る春」  その4「暗かったころ」  その5「市民座」  

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